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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収  
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2025年9月3日
 
 
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「万博という幻想、与信管理という現実」

各メディアの報道によれば、2025年大阪・関西万博において、各国のパビリオン工事を請け負った企業が、工事代金の未払いに直面し、すでに訴訟に発展している案件もあるという。

日本国際博覧協会に寄せられた相談によれば、支払遅延または未払いの懸念がある国は以下の通りである。

アメリカ、アンゴラ、インド、ウズベキスタン、セルビア、タイ、中国、ドイツ、ポーランド、マルタ、ルーマニア

これら11か国のうち、セルビア館およびドイツ館の工事を請け負った大阪の建設会社が、元請の東京のイベント会社に対して、未払いの工事代金3億8千万円の支払いを求め、東京地裁に提訴した。

私の推測ではあるが、この東京のイベント会社もまた、発注者たる各国の関係企業から代金を回収できていないのではないかと考える。

いわば『与信のドミノ倒し』である。万博という国家規模の催事ゆえに、相手が国家であるという幻想から、信用を担保に工事を進めてしまった可能性がある。

しかし、いかに「国のパビリオン」といえども、発注主体が民間企業である以上、通常の与信管理を適用すべきである。

催事の規模や華やかさに目を奪われることなく、契約の相手方がどのような財務体質で、どの程度の支払能力があるのかを見極める必要があった。

さらに言えば、先述の11か国のうち、支払遅延が常態化している国は少なくない。

特にアメリカ、インド、中国は、国際的にも建設業界における支払遅延の常習国として知られている。

米国では「Pay if paid(支払を受けたら支払う)」条項が未だに根強く、インドに至っては官民を問わず、未払いの常態化が問題視されている。

中国もまた、地方政府系企業による契約不履行が頻発しており、国際的な信用の裏付けとしては不安が残る。

加えて、日本企業側にも問題があったのではないか。

工事受注時点での与信審査の徹底、契約書への支払条件や遅延時の罰則明記、履行保証の取得といった、基本的な信用リスク対策が講じられていなかった可能性がある。

これは単なる一企業の債権回収問題ではなく、国際的なプロジェクトにおける与信管理のあり方を問う事例である。

国家規模の催事であっても、むしろそのようなプロジェクトであるからこそ、信用調査と契約管理は一層厳格であるべきなのだ。

与信管理の専門家としては、こうした事態が二度と繰り返されないよう、今後の国際的なプロジェクト参加に際しては、相手国の経済的背景と過去の支払実績を冷静に分析し、感情や期待に流されず、事実に基づいた与信判断を行うよう強く推奨したい。

国家の威信と企業の資金繰りは、決して天秤にかけてはならない。

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★編集後記★

9月になったら、まだ一段と暑くなった気がしているのは私だけでしょうか?

☆次回は9月10日発行予定です。

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『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
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