ニュースで学ぶ与信管理と債権回収 | 与信管理総合研究所 ナレッジマネジメントジャパン
与信管理総合研究所 あなたの会社の与信管理・海外取引をプロのノウハウでサポート!
与信管理 海外取引 ビジネスセミナー │ 与信管理 のナレッジマネジメントジャパン ビジネスセミナー │ 与信管理のナレッジマネジメントジャパン 社内研修 │ 与信管理のナレッジマネジメントジャパン 代表者の講演実績 │ 与信管理のナレッジマネジメントジャパン 与信管理マニュアル │ 与信管理のナレッジマネジメントジャパン 中国企業信用調査 │ 与信管理のナレッジマネジメントジャパン

ニュースで学ぶ与信管理と債権回収  
  最前線で活躍中の与信管理コンサルタントが、与信管理・債権回収についての最新情報をお届けする日本唯一の与信管理専門メルマガです。テーマは、与信管理、審査、倒産、債権回収、中国ビジネス、海外取引、国際取引、貿易、信用調査、企業調査、米の倒産動向、海外の与信管理など幅広く取り上げていきます。

●このメールマガジンを登録する
※お客様のメールアドレスはメルマガ配信システム(まぐまぐ)に登録されますことをご確認下さい。
 
 
2023年10月11日
 
 
━━<与信管理メルマガの草分け>━━━━━━━━━━━━━
■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■  総発行部数2,671部
━━━━━━━━━━VOL.1288(2023年10月11日号)━━━━

こんにちは。
ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

この動画の再生回数が2.3万回を突破しました!
1万回を超えるのが初めてなので、意外な反響に驚いています。

https://youtu.be/1Azf2R88mBI

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
<このメルマガの目的>

最新のニュースを題材にして、与信管理、債権回収に関する最新の手法や情報を毎週提供する。審査、与信管理、債権回収を専門としている人向けメルマガ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆今週のテーマ◆

「日本企業が直面する中国ビジネスのリスク」

今回は日本企業が直面する中国リスクについて考えてみたいと思う。過去数十年間、中国は日本企業にとり重要なマーケットだった。

初めは生産拠点として、次は莫大な人口を有する巨大な消費地として。しかし、ここ数年で、こうした見方が変化している。

その背景には、米中の二大国の覇権争いがある。両大国の政治的な駆け引きは貿易摩擦へと発展した。

ファーウェイのCFOが、アメリカでの詐欺疑惑を受けてカナダで拘束されたことは記憶に新しいところ。CFOは4年に及ぶ裁判と司法取引で中国へ帰国することができた。

しかし、法人としてのファーウェイとその関連会社69社は、2019年5月に米国へのエンティティリストへ掲載され、禁輸対象となった。

この措置は、米国だけでなく、日本企業など世界の企業に大きな影響を与えた。

その後、中国は報復的に「信頼できないエンティティリスト規定」を設け、ロッキードやレイセオンなどとの取引を禁じた。

日本企業は中国における複数のリスクに直面している。

1.中国経済の失速
2.外資企業に対する強制捜査
3.中国政府の報復措置
4.改正反スパイ法
5.台湾有事

1.中国経済の失速

中国の経済回復が欧米や日本に比べて遅れていることは明白である。また、恒大集団を始めとする不動産業界の不況も続いている。

中国ビジネスに対する売上比率が高い日本企業の一つに村田製作所がある。同社の2023年度第一四半期の売上は前年同期比で15.8%減収となった。

その要因の一つが中国ビジネスの減速である。同社の中華圏からの売上は前年比で▲23.9%と大幅に減少した。

金額にすると548億円もの減少で、同社の売上減少全体の8割を占める。

2.外資企業に対する強制捜査

今年の5月に日本企業ではないが、外資系コンサルティング会社、キャップビジョンの事務所を反スパイ法容疑で強制捜査した。

また、9月には、野村ホールディングスの香港法人の幹部が当局に拘束され、中国本土から出国停止となったことが判明した。

2021年に制定された「反外国制裁法」においては、中国に不利な外国の制裁措置に関与した場合、中国企業との取引の停止や中国内の資産の押収が可能になった。

日本企業は米中の板挟みになる可能性がある。

3.中国政府の報復措置

中国が政治問題をビジネスに巻き込むのは常套手段である。

コロナの発生源を巡り調査を要求したオーストラリアに対して、ワインなどの輸入制限や関税引き上げを行ったことは明らかな報復措置だった。

また、今年の9月には、福島の原発処理水放出問題で、反対する中国が日本の海産物の全面禁輸措置をとったのも記憶に新しい。

4.改正反スパイ法

2023年7月1日に施行された改正反スパイ法については、日本だけでなく、世界中の企業が憂慮している。

NHKの報道によると、日本企業はこれまでにスパイ容疑で少なくとも17人が拘束された。そのうち、9人が実刑、11人が拘束後に開放、または刑期満了で帰国、5人は現在も拘束または服役中。

今年3月、アステラス製薬の社員が反スパイ法の容疑で拘束されたニュースは日本の駐在員に衝撃を与えた。

この方は、中国の滞在歴も長く、いわゆる中国ビジネスのスペシャリストで、中国内の人脈も豊富だったようである。

中国における拘束で恐ろしいのは、裁判が非公開で進められ、実刑を課せられる可能性があること。

5.台湾有事

台湾有事も日本企業にとっては、無視できない中国リスクである。

米CIA長官が2027年までに起こると指摘する一方、米空軍大将が2025年に起きる可能性を示唆している。

台湾有事が発生した場合に、日本が戦場となるリスクはもちろんとして、台湾や中国本土に駐在する日本人の安全確保も悩ましい問題だ。

日本企業はかつてないほど、複雑かつ高度な中国リスクに直面しているといえる。

企業は中国ビジネスにおいて売上や利益を追求する一方で、自社の社員を文字通りリスクに晒しているという見方もできる。

そこまでおおげさにと思われる向きもあるかもしれないが、可能性のあるリスクを想定して備えるのが、与信管理を含むリスク管理ではないだろうか。

------------------------------------------------------------------------
★編集後記★

今週から一気に寒くなりましたね。
先週まで半袖で汗をかいていたのに…。

☆次回は10月18日発行予定です。 
------------------------------------------------------------------------
◆発行者の著作
『海外取引でよく使われる与信管理の英語』(IBCパブリッシング)
http://tinyurl.com/m5c8634

●皆様の声を大募集!
このメールマガジンに関して、皆さんの声を大募集しています。感想、要望、質問などこちらまでお寄せください。seminar@kmjpn.com

※質問や感想、要望にはメルマガ誌上でお答えしますので、匿名で質問の内容を公開させていただきます。

◆本メルマガの登録・解除

まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000065645.htm

登録・解除の手続きはご自分でお願いします。当メルマガでは、解除手続きの代行は行っておりません。
──────────────────────────────────
発行元:ナレッジマネジメントジャパン株式会社
http://www.kmjpn.com
発行責任者:牧野和彦 
──────────────────────────────────
このメールマガジンは、『まぐまぐ』配信システムを利用しています。
──────────────────────────────────
無断転載を禁じます。
(C) Copyright 2001-2023 Knowledge Management Japan Corporation

★免責事項:
本誌の内容は新聞記事、公開情報等に基づき、当社が分析、推測したもので、事実と異なる場合もあります。また、本誌の情報から生じたいかなる不利益、損害についても、当社は一切の責務を負いません。
 
 
  バックナンバー   
 
2023年10月4日
2023年9月27日
2023年9月20日
2023年9月13日
2023年9月6日
2023年8月30日

2023年8月23日

2023年8月9日
 
2023年8月2日
2023年7月26日
2023年7月19日
2023年7月12日
2023年7月5日
2023年6月28日
2023年6月21日
2023年6月14日
2023年6月7日
2023年5月31日
2023年5月24日
2023年5月17日
2023年5月10日

2023年4月26日
2023年4月19日
2023年4月12日
2023年3月29日
2023年3月22日
2023年3月15日

2023年3月8日
2023年3月1日
2023年2月22日
2023年2月15日
2023年2月8日
2023年2月1日
2022年1月25日
2022年1月18日
2022年1月11日
2022年12月28日

2022年12月21日

2022年12月14日

2022年12月7日
2022年11月30日
2022年11月16日
2022年11月9日
2022年11月2日
2022年10月26日
2022年10月19日
2022年10月12日
2022年10月5日
2022年9月28日
2022年9月21日
2022年9月14日
2022年9月7日
 
 
こちらのメルマガもオススメです!
 
  ●ヘッドラインで学ぶビジネスイングリッシュ
 
 
お問い合わせ  
  ナレッジマネジメントジャパン株式会社
B-Senminar担当

e-mail: seminar@kmjpn.com
 
サイトマップ
与信管理の基礎講座 │ 与信限度額設定ワークショップ │ 与信管理規定作成講座 │ 決算書の見方 │ 海外の与信管理と債権回収<基礎編>  
  中国・アジアの与信管理と債権回収  │ 英文メールの書き方 │ 債権回収の基礎講座 │ 英文契約の基礎講座(初級編) │ 
英文契約の基礎講座(中級編)
 │ 1日でわかる貿易実務の基礎講座 │ クレーム対応セミナー  │  債権回収の実践講座 
一日でわかる英文契約書の読み方  貿易実務講座(ロールプレイ編) │ 英語での電話の受け方・かけ方 │ 契約の基礎講座
中国契約法入門 │ コーチングセミナー


 Knowledge Management Japan Corporation

Copyright(C) 2000-2023 Knowledge Management Japan Corporation. All rights reserved.
無断転載を禁じます