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ニュースで学ぶ与信管理と債権回収
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  ●2010年3月3日 (Vol.265) 与信管理入門(18)営業活動によるキャッシュフロー2
●2010年2月24日 (Vol.264) 与信管理入門(17)営業活動によるキャッシュフローと間接法
●2010年2月17日 (Vol.263) 与信管理入門(16)キャッシュフロー計算書とは
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■ニュースで学ぶ与信管理と債権回収■
総発行部数4034部
━━━━━━━━━━VOL.265(2010年3月3日号)━━━━

ナレッジマネジメントジャパンの牧野です。

日本学生支援機構では、奨学金の延滞債権が急増しています。

同機構の平成21年度末における返還を要する債権額残高は3兆6,145億円で、
貸倒引当金は1200億円を計上しています。残高に対する比率は3.3%。

一般的な不良債権比率の目安とされる3%と単純には比較できませんが、これ
だけ見るとすごく悪い数字ではありません。

一方、3月以上の延滞債権は2,386億円であり、要返還債権に対する割合は6.6%、
6月以上の延滞債権は1,901億円、割合は5.3%となっています。

一般的なエイジングで見た場合、3ヶ月、つまり90日以上の遅延債権の売掛残
高に占める割合の目安は0.1〜1%と言われています。

それに比べると、同機構の5〜6%という数字はかなり大きいことが分かります。
さらに、件数(人員数)で見るとこの比率は更に悪化します。

同時期での返還を要する人員242万3千人のうち12.8%の31万人が返済を滞
納しており、未返還は20.3%の723億円にも上っています。

貸付金の1割以上が遅延し、2割を回収できないというのは、民間では考えら
れません。2割の不良債権は連鎖倒産の可能性さえあります。

同機構では平成20年度に、1年以上の延滞債務者29,075件に対して支払督促
申立予告書を発送、2,173件に対しては「支払督促申立」を行い、867件に対
しては「仮執行宣言付支払督促申立」を行っています。

さらに、債務名義を取得した853件に対しては「強制執行予告」を行い、19
件に対して「強制執行申立」を行いました。

気になるのは、支払督促申立予告書を29,075件に発送したのに、支払督促申
立をしたのはわずか2,173件しかなかったことです。比率にして10分の1に
も及びません。

残りの9割は法的手段に驚き、実際に返済をしたのか、あるいは返済の意思を
示したのかは分かりません。いずれにしても、支払督促を示唆する有効性を考
える上で大いに参考になります。

また、サービサーへ委託した債権の回収率の高さも興味深いです。回収件数が
46.8%、金額ベースで23.8%となっています。1年以上の延滞債権は一般的に
は2割も回収できない中、件数にして半数近くが回収できるということは、驚
異的とも言えます。

この当たりに、同機構の与信管理、債権回収体制の改善点が垣間見えそうです。


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◆◆今週のテーマ◆◆

与信管理入門(18)営業活動によるキャッシュフロー2

間接法による営業活動によるキャッシュフローの場合、税引き前当期純利益か
ら始まり、実際のキャッシュの出入りに伴い、調整を行っていく。

前回は減価償却費について書いた。今回は、売上債権、仕入債務、棚卸資産に
ついて書こう。

間接法の営業活動によるキャッシュフローでは、売上債権の増加分は差し引き、
仕入債務の増加は足し戻すことになる。

なぜなら、売上債権が増加すると、その分売上は増えて税引前当期利益も増え
る。しかし、実際には売上を計上しただけで、キャッシュは回収するまで入金
されない。

したがって、売上債権増加分を税引き前当期利益から差し引く。

仕入債務が増加すると、売上原価が増えて税引前当期利益も減少する。しか
し、実際には買掛金として計上しただけで、キャッシュは支払期日まで出てい
かない。

したがって、仕入債務増加分を税引き前当期利益に足し戻す。

また、棚卸資産が増加すると、在庫を認識することで売上原価が下がり、税引
前当期利益は増える。しかし、実際には在庫認識ではキャッシュは増えない。

したがって、棚卸資産増加分を税引き前当期利益から差し引く

これ以外の科目についても同様の考えが当てはめられる。減価償却費と同じよ
うに、キャッシュの出入りを伴わない有価証券評価損や退職給与引当金の増加
は、営業活動キャッシュフローにおいて差し引くことになる。

また、受取利息や支払利息は、営業活動によるキャッシュフローの小計の後に
現金主義で計算した金額を記載する。

さらに、固定資産の売却益や投資有価証券の売却益などは、特別利益として税
引前当期利益を増加させているが、投資活動に関わるものである。

一度、営業活動によるキャッシュフローでマイナスしてから、投資活動による
キャッシュフローの部に現金主義で計算した金額を記載する。

※次回は第19回「3つのキャッシュフローの関係」

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<3月のセミナー>

●クレーム対応セミナー〜事例にみるタイプ別悪質クレーマーの心理と対応術
3月4日(水)13:30〜16:30
http://kmjpn.com/claim.htm

●海外の与信管理と債権回収(基礎編)
3月9日(火)9:30〜16:30
http://kmjpn.com/trading.htm

●英文メールの書き方
3月16日(火)9:30〜16:30
http://kmjpn.com/email.htm

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★編集後記★

3月は社内研修や講演が多くて、めまぐるしいスケジュールです。

ふと気づけば、今日はひな祭り。

もうすぐ春ですね。

☆次回は3月10日発行予定です。
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◆発行者の著作
『海外取引の与信管理と債権回収の実務』好評発売中
http://www.kmjpn.com/syosekiannai.htm

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